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《学会発表報告》第50回日本移植学会総会(高槻光寿)

平成26年9月10日(水)~12日(金)、京王プラザホテルにて第50回日本移植学会総会が開催されました。以下は参加した高槻光寿先生からの報告です。



日時:2014年9月12日(金)  13:30 ~ 14:26
会場: 第6会場(花A(本館4階))
セッション名:ABO・抗体関連(腎・肝)
演題名: O-106  リツキシマブ時代の血液型不適合生体肝移植:長期成績と免疫寛容誘導の可能性

<全体の感想>
毎年参加している学会です。腎移植を中心として全臓器を網羅しており、なかなかの盛り上がりです。内容としては、免疫の話は完全にT細胞からB細胞に興味が移っており、そこをどうするのかの話題が盛りだくさんでした。だいぶ整理されてきたように思いますが、まだまだ混沌としている印象でした。あと、いわゆる重鎮の先生方のお話も多く、特に田中紘一先生の学士院賞受賞のご講演は、大変感動的でありました。

<会場からの質問>
Q:ドナー特異的抗体価が低い、というが、それは産生が抑えられているわけではなく、肝内に吸着されているだけではないか。証明のためには、B細胞を取り出して、vitroで抗A/Bへの反応をみる、などする必要があるのではないか。
A:仰るとおりです。あくまで抗体価の推移をみた結果こうだった、ということです。

基本的に肝機能がいい症例ばかりなので肝内に吸着され続けているとは考え難いが、今後の方向性を示していただき、ありがたいご指摘であった。