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《学会報告》第74回 日本消化器外科学会総会(丸屋 安広)

令和元年7月17日(水)~19日(金)、東京都港区、グランドプリンスホテル新高輪にて第74回 日本消化器外科学会総会が開催されました。以下は参加された丸屋安広先生からの報告です。


7月17日 ワークショップ 【総論】 知られていない消化器外科の歴史
演題名:「カステラは400年前のERASだった」

長崎の名産品であるカステラは16世紀にポルトガルから日本に伝来した南蛮菓子です。カステラは材料が卵,砂糖,小麦粉と栄養価が高く,日本で最初にカステラを焼いたのは宣教師で外科医であったルイス・デ・アルメイダと言われております。アルメイダはキリスト教だけでなく南蛮医学を日本に広めた人で豊後(現在の大分)に日本で最初の西洋式の病院を建てますが、そこで医師として多くの患者を救いますが、当時の日本の医療になかった栄養の重要性を説きます。そのためカステラはポルトガルから400年前にキリスト教徒一緒に日本で伝来したものの一つですが、新しい栄養の考え方という側面を持ちます。今回の発表では2005年に発表されたヨーロッパ発のERASプロトコールの特徴の一つである早期栄養投与の重要性に絡めて「カステラは400年前のERASだった」として発表を行いました。
また、長崎大学嚥下リハビリテーションセンターの三串伸哉准教授中心に行われている嚥下障害のある方でも食べられるよう工夫して作られた「なめらカステラ」(寒天がカステラにまぶされている)も紹介しました。https://yumecastella.com/
このような発表の機会を与えてくださった江口教授、学会長の慈恵医科大学矢永勝彦教授に御礼申し上げます。

(質問)
カステラの栄養価の中には亜鉛などの微量元素も含まれますか?
(回答)
カステラは卵を多く使うことから、亜鉛を含めた微量元素も含まれております。1切れで160kcalと高カロリーで蛋白質、脂質も含まれているため非常に栄養価の高い食品です。
参照(https://calorie.slism.jp/115009/

(質問)
砂糖はその当時日本でも精製されていましたか?
(回答)
砂糖は多くは輸入に頼っておりましたが、江戸時代中期ごろからは少しずつ日本でも生産されていたようです。

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