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《学会報告》第37回 日本肝移植学会(大野 慎一郎)

令和元年7月25日(木)~26日(金)、京都市下京区、メルパルク京都にて第37回 日本肝移植学会が開催されました。以下は参加された大野慎一郎先生からの報告です。


ワークショップ1 脳死肝移植マージナルドナーの移植成績
演題名:Extended criteria donorからの脳死肝移植

全体感想
2年ぶりの肝移植学会に参加して参りました。本学会は移植担当医師だけではなく、消化器内科医師、麻酔科医師やコメディカルの先生も多く発表されており、肝移植に従事する皆で肝移植を発展させていこうという熱い思いが感じられるものであった。参加時間は限られていたが、大変勉強になりました。

質疑応答
①先生方のドナー選択基準は?
 現在は脂肪肝はHarvest時の評価で30%以内、線維化に関してはレシピエントの状況にもよるがF2までを許容している。AIHドナーからの移植を1例施行しているが、同症例はF2の線維化であったが、自己免疫疾患である為、ホストが変われば肝への自己抗体は働かないと判断し施行した。その後の大きな線維化進行は認めていない。

②HIV/HCV重複感染患者に対する移植を2例行っており、1例で線維化の進行を認めるが原因は?
 ARTの影響も否定できないが、一番の原因はDAAが一般的でなかったことが原因のHCV再燃であった。今後はDAAにより線維化の進行は抑えられると考えられる。

③線維化が進んでいる症例にはどのような特徴があるか?
 1例は糖原病の病勢悪化によるものと考える。またHIV/HCV感染のHCV再燃例も線維化進行を認めた。ドナー脂肪肝は当シリーズでは線維化進行の原因とはならないが、レシピエントの体重増は線維化に影響しており栄養管理が大切であると考える。

④プロトコールで定期的に肝生検を行っており、その後の経過が見られるは非常に意味があると考えます。今後も症例を蓄積して、御発表下さいとの感想を頂いた。