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《学会報告》第31回日本肝胆膵外科学会学術集会(高槻 光寿)

令和元年6月13日(木)~15日(土)、香川県高松市、かがわ国際会議場にて第31回日本肝胆膵外科学会学術集会が開催されました。以下は参加された高槻光寿先生からの報告です。


Workshop2『Herbal medicine in HBP diseases』
“A prospective single-institute study of the impact of Daikenchuto on the early postoperative outcome after living donor liver transplantation.”

香川県の高松市で開催された第31回日本肝胆膵外科学会・学術集会(Meeting of Japanese Society of Hepato-Biliary-Pancreatic Surgery)に参加してきました。本学会は、本邦で全面英語化を達成している数少ない学会のうちのひとつで、今回も発表スライド・ポスター・口演全て英語での発表が義務付けられました(教育講演やランチョンセミナーは一部日本語)。当初、というか今回も、発表はなんとかできるもののそのあとの質疑応答では深い議論がどうしても難しいことが明らかで、まだまだ課題があると感じましたが、海外からの出席者が増加しており、やはり国際化へ向けて続けていくべきと思いました。今回私は、すでに論文化している生体肝移植における大建中湯の効果についてデータの一部を報告しました。単施設の少数例での結果では明らかな有用性を示すことはできませんでしたが、私の前の発表で京都大学の海道先生が多施設共同試験の結果として経口摂取が増え、ERASプロトールに寄与するポジティブデータを示されました。最後に熊本大学の日比先生が総括されたように、漢方といえば中国、のイメージですが実際には本邦の漢方とは大きく異なる実情があり、科学的なエビデンスを出しにくい領域ですので、むしろ本邦から情報発信してフィードバックしていくのがよいのかとも思いました。
高松には初めて訪れましたが、香川といえば、うどん。高松駅を出ると、すぐ「うどん県へようこそ」と開き直ったような看板が、でんと掲げられており、毎日少しずつ違うバリエーションのうどんを食べ回りました。確かに美味しかったです。特に深夜、飲んだあとに食べた『五右衛門』のカレーうどんは絶品でした。会場周辺は海・港・城跡が一体化しており、風情のある街並みでなんとも懐かしい雰囲気でした。

Q:腹部ガスの定量は興味深いが、どんな結果を期待していたのか。測定したガスは小腸ガスも含まれるのか。
A:DKT群で少ないと予測していた。腹部緊満の程度を定量化したかったので、この手法を採用した。小腸ガスも多少は含まれるが、実際には大半が大腸ガスであった。
Q:肝再生の程度は門脈血流だけでなく多くの因子に影響されるので難しいと思うが、どうか。
A:そのとおりである。両群とも良好に再生しており、有意差はなかった。正直なところ、予測された結果であった。
Q:DKTの投与量はどのくらいだったのか。最大量で投与できたのか。
A:海道先生らの多施設共同研究と同様、5g×3回/日で、十分量投与可能であった。