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《学会報告》第119回日本外科学会定期学術集会(高槻 光寿)

平成31年4月18日(木)~20日(土)、 大阪府大阪市大阪国際会議場・リーガロイヤルホテル大阪にて第119回日本外科学会定期学術集会が開催されました。以下は参加された高槻光寿先生からの報告です。


ポスターセッション70『肝臓・手術手技・鏡視下手術』
『高度脈管浸潤腫瘍における肝移植手術手技の応用:肝静脈再建・体外肝切除・自己肝移植』

大阪市の大阪国際会議場・リーガロイヤル大阪で開催されました第119回日本外科学会定期学術集会に参加してまいりました。ご存じ本邦の外科系学会で最大規模のもので、今回は大阪大学消化器外科の土岐祐一郎教授が会頭を務められ、「メスの絆で化学を拓く」のテーマで開催されました。3年前も同大の心臓血管外科教授の澤芳樹教授が会頭でしたが、大阪大学が主催される外科学会はこれで10回目だそうで、あらためて同大の歴史と力を見せつけられた感じでした。
学術的な点はもちろん、フリーマーケット『面白い巨塔』など随所に大阪らしいユーモアとおもてなしにあふれる工夫がちりばめられ、おおいに楽しむことができました。土岐教授はじめ、大阪大学消化器外科の先生方には深く感謝申し上げます。
今回、私は高度脈管浸潤肝腫瘍症例に対して肝移植の手術手技を応用し、R0手術を達成する工夫を報告しました。術前3Dソフトで十分シミュレーションし、①右肝静脈浸潤症例に対し外腸骨静脈を用いて合併切除再建した肝内胆管癌症例、②全ての主肝静脈とIVCに浸潤した肝内胆管癌に対し肝上下部IVCおよび肝門部で離断しバックテーブルで拡大左葉+IVC切除したのちに右肝静脈とIVCを左腎静脈と人工血管を用いて再建した症例、さらに③肝部IVCから右房に到る平滑筋肉腫に対して、これも肝上下部IVCおよび肝門部を離断してバックテーブルで腫瘍を切除し人工血管でIVCを再建した自己肝移植症例、の3例を提示しました。
実はビデオシンポジウムに応募してポスター発表となってしまい、もともと動画を準備していた演題であったため作成に苦労しましたが、イラストと写真でなんとかまとめてみました。

Q:体外肝切除症例は肝上部IVCの再建に人工血管を2つに分けて吻合しているので難しそうにみえるが、、、。
A:開胸して横隔膜も十分に切開しているため、スペースは確保されておりそれほど困難ではなかった。本症例は体外循環の時間も長引いて出血が制御不能となり、ガーゼパッキングで終了した。その後パッキング解除し経過はよかったが、最終的に肝不全で直接死となってしまい、反省すべき症例であった。