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《学会報告》第112回日本消化器病学会九州支部例会(勝岡 真一)

平成30年11月9日(金)~11月10日(土)、鹿児島県鹿児島市のSHIROYAMA HOTEL kagoshimaにて第112回日本消化器病学会九州支部例会が開催されました。以下は参加された学生の勝岡真一さんからの報告です。


今回、私は第112回日本消化器学会九州支部例会に参加させていただくことが出来ました。学会の準備や発表は今回が初めてだったので、先生に細かなことまで指導して頂きながら進めていきました。その中で印象的で大変勉強になったことを以下にまとめます。
まず学会の発表は抄録を基に作られていますが、スライドで抄録の中で強調した部分を正確に伝えることが大変難しいことを知りました。何が重要なのかを分かっていないとスライドと抄録のずれが生まれて学会の数日前までその修正に追われていました。
次にスライドの作成にあたって、ただ事実や伝えたい情報を載せるのではなく、オーディエンスにうまく情報を伝えることの難しさも痛感しました。自分だけで作成すると内容の飛躍や情報の過不足に全く気が付くことが出来ませんでした。予行で多くの人の目を通すことで、それらの問題点を指摘してもらって初めて客観的に自分のスライドを認識できました。発表時間に対してのスライドの枚数を大まかに決めて準備しましたが、要点が多いとそれをはるかに超えたスライドの枚数となってしまいました。そこで削げる情報と外せない情報を選別することも必要となりました。行間も特定の項目に関した文章で狭くしてまとまりを分かりやすくするなど、情報の羅列から適切なスライドになるにはセンスというよりも技術が重要だと感じました。
口頭演説に関しても話すスピードはもちろん目線も重要であることを実際に学会の会場で多くの演者を見ることで気づくことが出来ました。私は話す内容が多く、メモでの確認が多くなってしまったことが発表時の今後の課題だと思います。スライドの中にキーワードをちりばめて、何度も実際の条件で練習することで次回の発表ではより聞き手に訴えかける所作と発表の仕方が出来ると思います。
また結語なども短い内容やそれまでの流れを簡単にまとめたものであれは、「結語は以上です」などで締めくくったり、症例の件数を調べた場合はPubMedなどの検索サイトと検索ワードを記載する形をとるなど常識の部分でも初めての学会で自分のスライドで扱わなかった方法など細かな部分を知ることが出来ました。
この感想文では簡単にですが私の気づいた点や印象に残ったことをまとめました。学会発表の準備を自分なりに頑張ってみたところ、実習でお会いしていないにも関わらず多くの先生がグループを超えて、私の横に来て時間をとって直接指導していただけたことが今回の学会を通して一番うれしいことでした。私も、今回先生方にしていただいたように指導できるようになりたいと感じ、そのためには技術として自分が実践できるように、今後ともスライドや発表の機会があれば積極的に参加して参りたいと思いました。すでにパワーポイントの簡単な本を購入し、基本的な見せ方の技術などを学会の余韻のある間に整理しているところです。
最後にこの度の演題は重複癌の既往を持つ被爆者のに発生した回腸原発未分化多型肉腫であり、広島の被ばく3世でもある私にとっては特別な意味合いも含んだ発表内容でした。もちろん回腸原発で腸重積を発症した未分化多型肉腫は知るところ5例だけでしたが、その珍しさだけでなく、被曝との関連(被曝による遺伝子不安定性の上昇)を調べる点はただの症例発表とは異なり、中島先生が現在進行形で行われております被ばく者に関する調査での切り口を含んだ考察を行うことが出来ました。幸いにも何とか未分化多型肉腫での遺伝子不安定性に関しては期待していた結果に近いものが出てきたことで、私自身も論文での情報を裏付けに用いる貴重な経験も得ることが出来ました。学生のうちに福島原発やこれからますます減っていく被曝者にわずかながらですが、関わることが出来たことをとても誇りに思えました。
この度の経験と体験を糧にこれからも邁進してまいります。