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Cleveland ClinicのTransplant Centerに留学中のカーペンターいづみ先生より留学便りが届きました!

留学便り

平成16年卒業のカーペンターいづみです。昨年の6月から米国フロリダ州にあるCleveland Clinic FloridaのTransplant CenterでDonor Coordinatorとして仕事をしております。当施設では心/肝/腎の移植を行っており、昨年の移植件数は心22例、肝52例、腎122例でした。先月は2013年に当施設での臓器移植プログラムを開始してからの総数で、腎移植500例目を達成しました。今年の1月には腹部移植チームに新たなチーフを迎え、さらにaggressiveにofferを受け入れるようになっています。
こちらで仕事を始めた当初、移植システムで驚かされたことの一つに、臓器の輸送方法がありました。移植施設のスタッフ数や医師の考え方にもよると思うのですが、当施設では肝臓の多くの場合、procurementをドナーのいる現地の移植外科医に依頼し、肉眼所見や生検所見を確認した後、最終的に臓器を受け入れると判断した場合にはprivate jetを送り臓器を輸送するということを行っています。腎臓の場合はlocal donor以外はどの施設でもほとんどがimportになると思います。阻血時間などの関係からprivate jetではなく、普通のcommercial airlineで送られてくるのです。これは、ドナー数が多く、deceased donorからの臓器提供システムの発達した米国だから成り立つ仕組みなのではないかと思います。
年間9000件近い脳死/心停止ドナーが発生する米国ですが、それでも臓器不足の問題は深刻であり、当施設でも本年に入ってHCV陽性ドナーからの臓器提供も受けるようになっています。前回の留学だよりでも記述したかと思うのですが、こちらのドナーの死因でよく見られるのがdrug overdoseによるものです。その場合、ドナーは比較的若年でHCV陽性であることが多いのですが、臓器の機能自体は良好です。C型肝炎に対する治療薬の開発が進んできたこともあり、レシピエントが事前に同意している場合にはHCV陽性ドナーからの臓器も使用しています。長期の予後に関しては大変興味のあるところです。
日本からはかなり遠いフロリダですが、こちらに来られる際には、是非、ご連絡ください。

カーペンターいづみ

いづみ①

いづみ②