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《学会報告》第54回日本移植学会総会(濵田 隆志)

平成30年10月3日(水)~10月5日(金)、東京都港区のホテルオークラ東京にて第54回日本移植学会総会が開催されました。以下は参加された濵田隆志先生からの報告です。


第54回日本移植学会総会 2018/10/4 東京
一般口演:肝移植合併症
肝移植後に発症した血栓性微小血管症(TMA)の検討

(全体の感想)
日本移植学会は他の臓器移植や他の職種からの発表もある学会で、移植後の妊娠出産や若手移植医の働き方改革の展望、コーディネーターの討論などと幅広いことを聞き、勉強になりました。
また、認定セミナーを受講しました。これまでに多くの学会に参加していましたが、自分の発表だけ頑張っていて、ほとんどセミナーなどを受講していませんでした。今後専門医などを取得するには単位が必要になるので、せっかく学会に参加するのであれば、そういうところまでcheckして行くべきと深く反省しました。
私の発表に関しては、多くの方から質問またはコメントを頂き、肝移植後のTMAについては、まだまだcontroversialであると思われました。

(質問)
Q.肝移植後TMAはここ10年でいわれるようになってきたと思います。脳死ではほとんど報告がなかったと思います。生体肝移植で起こりやすくなっているのかもしれません。そこで、さまざまな治療があるが、貴施設での治療のポイントは何か?
A.まずは血漿交換です。移植後TMAと完全に診断することは難しく、他の疾患、ITPなどにも効果がある血漿交換を行っております。ただし、血漿交換が、効果がないとしている報告もあります。それと同時に移植後TMAの原因と考えられるタクロリムスを中止しています。

Q.腎移植後のTMAの方が、肝移植後のTMAよりもひどい印象があるが、どうか?また、タクロリムスを中止していないにもかかわらず、軽快した症例もあるが、本当にTMAなのか?
A.腎移植は、長崎では泌尿器科が行っており、腎臓との比較は私には経験がないので分からない。タクロリムスをやめていない2例はずいぶんと昔のもの(約10年前)であり、詳細はわからない。

(最後にコメントをいただきました)
脳死つまり全肝では、TMAの報告はなかったと思う。生体での報告ばかりであり、やはりグラフトのサイズとの関係があると考える。