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国立成育医療研究センターに留学中の藤田拓郎先生より留学便りが届きました!

留学便り

平成24年卒業の藤田拓郎です。2018年4月より東京都世田谷区にある国立成育医療研究センターにて小児外科レジデントとして勤務させていただいております。成育医療研究センター(以下成育)は、東京の世田谷区にあり、渋谷、新宿といった東京の所謂大都会の喧騒から一歩だけ郊外に入った場所にあります。最寄駅は小田急線の成城学園前駅で、新宿から快速で15分くらい、渋谷からバスで30分、羽田空港から車で30分くらいと非常にアクセスの良いところあります。御存知の方もいらっしゃるかもしれませんですが世田谷区の成城というところはいわゆる高級住宅街であり名立たる著名人(セレブ)の御自宅があると聞きますが詳細はよくわかりません。私自身は病院敷地内のワンルームの官舎に住んでおり、セレブリティの皆様とは一線を画した生活を送っております。
成育 は例えるならば日本の小児医療のメッカのようなところで、小児診療のための各科が揃っています。診療科は細分化されており消化器内科、循環器、呼吸器、アレルギー、腎臓内、新生児科、放射線科、外科系では外科、心臓血管外科、整形、形成、脳外、泌尿器、産科など、長崎大学病院のような病院にある診療科が全て子供のためだけにあるような病院です。また、特色ある診療科としては小児がんセンター、臓器移植センターという小児癌診療を行なう専門科と、小児臓器移植を行なう診療科もあります。そのため、小児の血液、固形腫瘍の症例も多く、移植に関しては世界的にも有名な笠原先生の下、肝移植、小腸移植などがほぼ毎週行われています。また小児専門の集中治療室(PICU)もありリスクの高い手術の術後などは集中治療専門医が周術期管理してくれます。
その中で、私が所属している小児外科は、現在9名の医師で構成されており、3人の医長と4人の医員、フェロー1人、レジデント(私)1人の9名構成です。私以外は東京大学、慶應大学、千葉大学の小児外科医局から来られている先生方です。主な対象疾患としては鼠径ヘルニアや臍ヘルニア、虫垂炎のような一般的な症例から、胆道閉鎖症、胆道拡張症、食道閉鎖、ヒルシュスプルング病、鎖肛のような教科書的な疾患、医長の藤野先生の専門であるリンパ管腫症の症例や長期的にフォローしなくてはいけない腸管不全症の患児も多いです。その他教科書にも名前のあがらないような稀少疾患、小児固形腫瘍、新生児症例など扱う臓器、そして分野も多岐に渡ります。また、他の診療科が細分化されているわりには、我々は扱う臓器領域が広いこともあり、院内での総合診療科的な要素も強い診療科です。外科的な処置(ドレーン留置、CVカテーテル留置など)が必要な症例があると各科よりコンサルトを受けることも多いです。そのため火曜日を除く週4日が手術日ですが、手術日ではない火曜日も緊急手術や透視処置やカテーテル抜去などの処置がはいることがほとんどで、ほぼ毎日手術や処置を行っており、外科医冥利につきる生活が送っています。
私自身は研修医時代に戻ったように、処方(用量が小児の場合すこし煩雑)やルート確保に苦戦しながら、鼠径ヘルニアやCVカテーテル挿入などの基本的な手術に悪戦苦闘する日々を送っております。今まで何となくこなしてきた基本的な手技ではありますが、こちらに来て治療対象が小さい子供になってくることが多くあらためて一つ一つの手技や処置対する丁寧さ、繊細さの大切さをあらためて感じています。また小児外科医は患者さんである子供自身との関係性ももちろん大切ですが、その御家族、特に御両親との関係も非常に大切だと改めて実感しています。患者の家族に信頼されることの難しさと大切さを今まで以上に実感しています。
私は外科医としてもまだまだ半人前であり、小児外科医としては半半々人前なので、今は一人一人の先生達のやり方を見て習って真似ております。幸い熱く厳しく指導してくれる先生方が多く幸せな環境だと思います。また手術以外の症例も一つ一つが小児診療の経験値をあげてくれる大切な症例だと思い一例一例を大切にしていきたいと思います。
古来より男子三日会わざれば刮目して見よ との言葉があるように、今度、長崎の先生方に会ったときに全ての子供達を大人にしてあげられるグッドドクターになれているように日々精進していきます。


藤田拓郎先生 留学便り①
病院は12階建てです。最上階は世田谷が見渡せるレストランになっています。眺めがいいです。味もおいしいです。

藤田拓郎先生 留学便り②

藤田拓郎先生 留学便り③
病院のエントランスです。少し凝ったデザインになっています。端々に子供が興味がわきそうな要素がちりばめてあります。

藤田拓郎先生 留学便り④
小児外科の皆さまです。もう一人、この写真を撮ってくれている女性の先生がいらっしゃいます。

藤田拓郎先生 留学便り⑤
手術室の入り口です。森の動物たちの絵がかいてあり子供が少しでも怖くないように工夫してあります。希望されるときは術前手術室見学ツアーなども行っています。