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《抄読会》高槻 光寿

Regulatory T Cells Promote Natural Killer Cell Education in Mixed Chimeras.
Mahr B, Pilat N, Maschke S, Granofszky N, Schwarz C, Unger L, Hock K, Farkas AM, Klaus C, Regele H, Wekerle T.
J Transplant. 2017 Dec;17(12):3049-3059.
PUBMED ID:28489338

北海道大学から臨床肝移植においてT-reg輸注療法による肝移植後免疫寛容誘導法が開発され、当科も多施設共同研究に参加している。
NK cellはT-regでは制御されないはずなのに、なぜ免疫寛容となるのかが以前より疑問であったため、本論文を紹介した。
本研究はマウスを用いてT-reg輸注とラパマイシン/co-stimulate pathway遮断による免疫抑制で寛容誘導を試み、以下の点が示されている。

・BALB/c骨髄→C57BL/6 移植においてNK depletionでmixed chimerismは成立するが、toleranceは成立しない(皮膚は拒絶される)。

・CB6F1骨髄→C57BL/6 移植において、抗ドナーNKを無反応にすれば、co-stimulation遮断だけでchimerismもtoleranceも成立する。

・CB6F1骨髄の方が、胸腺におけるclonal deletionがより強い。

・CB6F1骨髄→C57BL/6 移植において、抗ドナーNK反応がなければ、chimerismとtoleranceがT-reg依存性に成立する(レシピエントT-regを失活させることで拒絶出現)。

・CB6F1骨髄→C57BL/6 移植において、NK無反応であればT-reg療法の有無によらず皮膚は生着するが、組織変化はT-reg療法した方が少ない。

・T-reg療法により、NKのreceptor repertoireが変化する。

結論として、T-reg療法によりNKも教育を受け、ドナー特異的に反応が消失(低下)しtoleranceが誘導される。