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《抄読会》小林 慎一朗

抄読会 小林慎一朗 2018/6/14
In Vivo Amelioration of Age-Associated Hallmarks by Partial Reprogramming.
Cell. 2016 Dec 15;167(7):1719-1733.e12. doi: 10.1016/j.cell.2016.11.052
Pubmed ID:27984723

In vivo部分的リプログラミンによる、生命の若返りに関して検証した実験である。山中4因子(Oct4, Sox2, Klf4, and c-Myc)導入によるiPS細胞は有名であるが、リプログラミングを部分的に起こすことで、細胞が若返りをすることができることを証明された。ハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群という早老症のモデルマウスに部分的なリプログラミンを起こすと個体に何が起きるかを実験した。その結果、部分的リプログラミンにより、エピジェネティクな老化変化をキャンセルすることができ、細胞の代謝、増殖が改善し、様々な臓器で老化現象の進行を食い止めることができることが分かった。実験系は非常にシンプルであるが、人類の永遠の課題である若返りができる可能性が示された。一方で、リプログラミングが進みすぎると全身に奇形腫が発症したり、心血管系に致死的異常を来してしまうことから、今後どのようにこの技術を安全に応用していくのかが課題となる。個人的には致死的な病気や不可逆的な臓器不全などのライフイベントに合わせて一時的にでも体が若返りができれば、究極の治療法になるのではと期待が膨らむ。