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《学会報告》第36回日本肝移植研究会(高槻 光寿)

平成30年5月25日(金)~5月26日(土)、東京都文京区の伊藤国際学術研究センターにて第36回日本肝移植研究会が開催されました。以下は参加された高槻光寿先生からの報告です。


このたび、東京大学名誉教授、現在国立国際医療研究センター理事長の國土典宏先生が当番世話人として開催された第36回日本肝移植研究会に参加してまいりました。会場は東京大学の本郷キャンパス構内、赤門から入ってすぐの「伊藤国際学術研究センター」というホールで行われました。
なんでも、セブン&アイ・ホールディングスの名誉会長である伊藤雅俊氏とその夫人の伸子氏が寄付された建物だそうで、立派なホールで圧倒されました。
東大に来ることはめったにないので、その他にも構内をブラブラ散策し、三四郎池や安田講堂など、一度はテレビなどで見たことあるところを見物しました。さすが東大、最高学府らしく異空間でした。夜の全員懇親会も、なぜか基礎棟の上にあるお洒落なイタリアン・レストランで開催され、提供された料理はすごく美味しく、しつこいですがさすが東大、と思いました。
今回私は、シンポジウム2「生体肝移植ドナー手術、レシピエント手術の進化」にて、「生体ドナー手術の進化:長崎大学の工夫」の演題で当科における手技工夫の歴史とその結果を報告してきました。特に焦点を当てたのは①C-arm cholangiography使用による胆管切離、②Pringle法の適応、③上腹部正中切開ハイブリッド手術の3つです。1997年開始以来、少しずつ改良を重ねて標準化できていると思っています。特にPringle法の使用について、特別発言の幕内雅敏先生より、「血流は遮断しても全く問題ない。出血量低減のために全例で遮断すべき」とのコメントをいただきました。

Q:尾状葉胆管温存は、左肝管の径が小さくなるのではないか。
A:そのとおりで、原則は尾状葉胆管を犠牲にして肝門近くで大きな径で確保すること、である。本症例はまだ上流に余裕があり、温存しても十分な径が確保されることがわかっていたため、温存することにした。この症例を提示したのは温存が大事、という意味ではなく、鉛線を用いたC-arm cholangiographyにより、ここまで正確に切離できる、ということを示したかったからである。