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《抄読会》足立 利幸

FSEB journal 2017 november PMID: 28754712
Engineered islet cell clusters transplanted into subcutaneous space are superior to pancreatic islets in diabetes

膵島移植の経門脈にかわる移植部位としては皮下がある。しかし血管構築が不十分な皮下では皮下に移植された膵島細胞への酸素や栄養供給に限界がある。このことが膵島細胞の中心部に壊死を引き起こし、さらには機能不全を引き起こす。そこで我々は移植後の早期の膵島細胞壊死を予防するため適切なサイズへ膵島細胞を培養することを考えた。我々は懸滴方により完全に機能する膵島小集塊(ICC)を準備し、低酸素下で培養し生存率と機能性に基づきICCのサイズを最適化した。ICCを糖尿病マウスの皮下に移植し移植部位での生存率の評価を行った。低酸素環境では、膵島と比較するとICCの方が生存率、機能面で改善されていた。また皮下組織に植えられたICCは血糖コントロールにおいても膵島にくらべ良好であった。ICCにおいて移植部の生死染色で、明らかにアポトーシスの数は減少していた。ICCの移植は、非免疫介在性の生理的ストレスから生じる膵島細胞のアポトーシスを防ぐよい手段であると考えられる

感想
膵島移植における至適膵島の大きさを検討した論文で非常に興味深く、比較的小さい膵島はIEQカウントとしては小さく見積もられているが本論文では虚血の観点から小さい膵島の有用性を論じている。我々の実験でもブタ膵島は比較的小さい物が多く、移植IEQ量によらずコントロールがつく症例もいることからこのような論文の考え方が応答されるのではないかと考えられる。