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≪学会発表報告≫ The 42nd Annual Congress of the Korean Society for Transplantation & The 9th Korea-Japan Transplantation Forum

平成24年10月19日(金)~20日(土)、Hyatt Regency Incheon Hotel(韓国)にてThe 42nd Annual Congress of the Korean Society for Transplantation & The 9th Korea-Japan Transplantation Forumが行われました。
下記は、参加された高槻先生、松島先生からの発表報告です。


【松島  肇】
日時:Saturday, October, 20 10:02-10:13
セッション名:Free paper 2: Liver Moderator
演題名:The outcomes of patients with severe hyperbilirubinemia following living donor liver transplantation

<全体の感想>
学会自体の規模は大きいものではなかったが、自身にとって初の海外での学会発表であり、日韓2カ国の移植フォーラムではあったがよい刺激となりました。移植に関しては韓国も積極的に腹腔鏡手術に取り組んでおり、また脳死移植に関しては日本よりも明らかに多い印象を受けました。

<会場からの質問>
Q: ABO不適合移植が高ビリルビン群で多い印象を受けたが、生検などは行ったのか?病理で拒絶の所見があったのでは?
A: 適応があれば生検を行っています。病理では明らかな拒絶の所見ではなく、機能的胆汁うっ滞であることが通常です。

Q: 高ビリルビン群では胆道合併症が全くなかったとのことだが何か特別な手技はあるのか?
A: 6-0PDSで縫合し、胆道スプリントを留置するという一般的な手技です。

Q:ビリルビン値はどの時点で拾い上げてるのか?終末期はみな黄疸が増強するため時期をくぎって拾い上げるべきなのでは?
A: ビリルビン値は30を超えた時点で拾い上げています。よって、症例ごとで時期は様々です。

【高槻 光寿】
日時:Saturday, October, 20 11:11-11:22
セッション名:Free paper 5: Liver Moderator
演題名:A hybrid procedure of laparoscopic-assisted open liver resection in living donor Hetapectomy

<全体の感想>
韓国の臓器移植の勢いは確かに凄まじく、KODA等のシステムによりさらに充実しているようにも思われるが、一方で適応に疑問のある症例も多く施行されているという実情もあるようである。しかし、いかんせん数が圧倒的に多いので、いずれのデータも参考にはなった。私は当科のオリジナルであるHALSハイブリッド正中切開によるドナー手術を報告したが、韓国のhigh volume centerからも興味を持たれたようであった。

<会場からの質問>
Q: 右葉グラフトの場合はわかるが、左葉グラフトでも同様の手技が必要か?
A: 左葉グラフトでも切離線は右葉グラフトと同様であるため、肝を十分に授動しないと正中切開から切離線にアプローチできない。安全に肝切離を行うためにも、HALSによる肝授動は必要である。

Q: 自分の施設(Seoul National Univ.)ではBMIの高くない症例等を選択して正中切開によるアプローチとしているが、それに関する考えは?また、腹腔鏡を併用せずとも可能であると思われるが?
A: 幸い全例完遂できており、むしろBMI高値の症例はよい適応であると考える。
直視でも可能、とのコメントには壇上では回答しなかったが、HALSを用いることにより、より手技が容易になるわけであり、直視・鏡視下それぞれの「いいとこ取り」で標準化する我々の手技は合理的であると考える。