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Koo Foundation San Yat-Sen Cancer Centerに留学中の井上悠介先生より留学便りが届きました!

留学便り

11月より台湾のKoo Foundation San Yat-Sen Cancer Centerに留学しております、井上悠介(H16卒)です。こちらへは、主に大腸のRobot手術と、経肛門的直腸手術(TaTME)を勉強するために来ています。

病院の名前であるSan Yat-Senは、建国の父である孫文の英語名です。San Yat-Senが名前に入っている施設は台湾中にたくさんあるそうです。気候は非常に温暖で日中は半袖でも全然問題ありません。自宅周辺はマングローブの保護区に指定されており、緑豊かな地域でたくさんの白鷺が飛んでいます。また、大変明るい人が多く、おかげで楽しい毎日を送ることができています。

院内ではRobot手術の見学がメインになるのですが、手洗いをして術野に一番近い部分で勉強させていただいています。日本で保険収載されている直腸の手術だけではなく、右半結腸や左半結腸のRobot手術もたくさん行われています。また、時間がある時は、前立腺や腎臓、肝臓のRobot手術も見学させていただいています。日本で、業務時間中に他の手術を見学する機会はあまりないので、大変勉強になります。様々な手術にRobot手術が導入されており、今後は器機の発展と共にこの分野は更に広がっていくのではないかと感じています。

1月末までの短い期間ではありますが、可能な限り多くのものを吸収したいと思います。

井上悠介先生 留学便り①
病院正面

井上悠介先生 留学便り②
自宅周辺 淡水川

井上悠介先生 留学便り③
大腸グループ スタッフと

Cleveland ClinicのTransplant Centerに留学中のカーペンターいづみ先生より留学便りが届きました!

留学便り

平成16年卒業のカーペンターいづみです。昨年の6月から米国フロリダ州にあるCleveland Clinic FloridaのTransplant CenterでDonor Coordinatorとして仕事をしております。当施設では心/肝/腎の移植を行っており、昨年の移植件数は心22例、肝52例、腎122例でした。先月は2013年に当施設での臓器移植プログラムを開始してからの総数で、腎移植500例目を達成しました。今年の1月には腹部移植チームに新たなチーフを迎え、さらにaggressiveにofferを受け入れるようになっています。
こちらで仕事を始めた当初、移植システムで驚かされたことの一つに、臓器の輸送方法がありました。移植施設のスタッフ数や医師の考え方にもよると思うのですが、当施設では肝臓の多くの場合、procurementをドナーのいる現地の移植外科医に依頼し、肉眼所見や生検所見を確認した後、最終的に臓器を受け入れると判断した場合にはprivate jetを送り臓器を輸送するということを行っています。腎臓の場合はlocal donor以外はどの施設でもほとんどがimportになると思います。阻血時間などの関係からprivate jetではなく、普通のcommercial airlineで送られてくるのです。これは、ドナー数が多く、deceased donorからの臓器提供システムの発達した米国だから成り立つ仕組みなのではないかと思います。
年間9000件近い脳死/心停止ドナーが発生する米国ですが、それでも臓器不足の問題は深刻であり、当施設でも本年に入ってHCV陽性ドナーからの臓器提供も受けるようになっています。前回の留学だよりでも記述したかと思うのですが、こちらのドナーの死因でよく見られるのがdrug overdoseによるものです。その場合、ドナーは比較的若年でHCV陽性であることが多いのですが、臓器の機能自体は良好です。C型肝炎に対する治療薬の開発が進んできたこともあり、レシピエントが事前に同意している場合にはHCV陽性ドナーからの臓器も使用しています。長期の予後に関しては大変興味のあるところです。
日本からはかなり遠いフロリダですが、こちらに来られる際には、是非、ご連絡ください。

カーペンターいづみ

いづみ①

いづみ②

国立病院機構九州医療センター肝胆膵外科に留学中の原貴信先生より留学便りが届きました!

留学便り

2018年1月より国立病院機構九州医療センター・肝胆膵外科に勤務させていただいております平成19年卒の原貴信です。福岡出身の私にとってももち浜は「野球を見に来るところ」だったのですが、そんなところに住む日が来るとは考えてもみませんでした。通っていた小学校も近く、同級生が同じ病院に勤務していることもあり、懐かしい思いも感じつつ生活しています。
こちらでは肝胆膵外科のいわゆる高難度手術をはじめ、才津先生が確立されたマイクロ波凝固壊死療法(MCN)、腹腔鏡手術など多岐にわたる症例を経験させていただいております。MCNは肝細胞癌、転移性肝腫瘍に対する治療として国内随一の実績を誇っており、福岡県外からも多くの患者さんが治療に訪れています。最近は当院でも肝細胞癌の症例が減少してきている一方で胆膵症例が増加しており、手術適応やアプローチ方法、集学的治療などにつき内科や放射線科などを含めたmultidisciplinary team で議論を深めています。
土地柄、研修医にも人気の病院で一学年に約30人の研修医がいます。2学年で60人を超える大所帯です。当直帯など彼らと接する時間は多いのですが、働き方改革の波もあって私が初期研修を送ったころとは全く異なる研修体制となっており、時代の流れを感じずにはいられません。当院は救命救急センターとしてはまだまだ発展途上ですが、その中で彼らに様々なことを伝えられるように取り組んでいます。
これからのシーズン、学会発表の機会も増えてきます。9月からは少し体制も変わります。有難いことに才津先生には退職後もご指導いただいておりますし、高見先生、和田先生をはじめとした先輩方のご指導のもと、今後も日々研鑽を積んで参ります。

国立成育医療研究センターに留学中の藤田拓郎先生より留学便りが届きました!

留学便り

平成24年卒業の藤田拓郎です。2018年4月より東京都世田谷区にある国立成育医療研究センターにて小児外科レジデントとして勤務させていただいております。成育医療研究センター(以下成育)は、東京の世田谷区にあり、渋谷、新宿といった東京の所謂大都会の喧騒から一歩だけ郊外に入った場所にあります。最寄駅は小田急線の成城学園前駅で、新宿から快速で15分くらい、渋谷からバスで30分、羽田空港から車で30分くらいと非常にアクセスの良いところあります。御存知の方もいらっしゃるかもしれませんですが世田谷区の成城というところはいわゆる高級住宅街であり名立たる著名人(セレブ)の御自宅があると聞きますが詳細はよくわかりません。私自身は病院敷地内のワンルームの官舎に住んでおり、セレブリティの皆様とは一線を画した生活を送っております。
成育 は例えるならば日本の小児医療のメッカのようなところで、小児診療のための各科が揃っています。診療科は細分化されており消化器内科、循環器、呼吸器、アレルギー、腎臓内、新生児科、放射線科、外科系では外科、心臓血管外科、整形、形成、脳外、泌尿器、産科など、長崎大学病院のような病院にある診療科が全て子供のためだけにあるような病院です。また、特色ある診療科としては小児がんセンター、臓器移植センターという小児癌診療を行なう専門科と、小児臓器移植を行なう診療科もあります。そのため、小児の血液、固形腫瘍の症例も多く、移植に関しては世界的にも有名な笠原先生の下、肝移植、小腸移植などがほぼ毎週行われています。また小児専門の集中治療室(PICU)もありリスクの高い手術の術後などは集中治療専門医が周術期管理してくれます。
その中で、私が所属している小児外科は、現在9名の医師で構成されており、3人の医長と4人の医員、フェロー1人、レジデント(私)1人の9名構成です。私以外は東京大学、慶應大学、千葉大学の小児外科医局から来られている先生方です。主な対象疾患としては鼠径ヘルニアや臍ヘルニア、虫垂炎のような一般的な症例から、胆道閉鎖症、胆道拡張症、食道閉鎖、ヒルシュスプルング病、鎖肛のような教科書的な疾患、医長の藤野先生の専門であるリンパ管腫症の症例や長期的にフォローしなくてはいけない腸管不全症の患児も多いです。その他教科書にも名前のあがらないような稀少疾患、小児固形腫瘍、新生児症例など扱う臓器、そして分野も多岐に渡ります。また、他の診療科が細分化されているわりには、我々は扱う臓器領域が広いこともあり、院内での総合診療科的な要素も強い診療科です。外科的な処置(ドレーン留置、CVカテーテル留置など)が必要な症例があると各科よりコンサルトを受けることも多いです。そのため火曜日を除く週4日が手術日ですが、手術日ではない火曜日も緊急手術や透視処置やカテーテル抜去などの処置がはいることがほとんどで、ほぼ毎日手術や処置を行っており、外科医冥利につきる生活が送っています。
私自身は研修医時代に戻ったように、処方(用量が小児の場合すこし煩雑)やルート確保に苦戦しながら、鼠径ヘルニアやCVカテーテル挿入などの基本的な手術に悪戦苦闘する日々を送っております。今まで何となくこなしてきた基本的な手技ではありますが、こちらに来て治療対象が小さい子供になってくることが多くあらためて一つ一つの手技や処置対する丁寧さ、繊細さの大切さをあらためて感じています。また小児外科医は患者さんである子供自身との関係性ももちろん大切ですが、その御家族、特に御両親との関係も非常に大切だと改めて実感しています。患者の家族に信頼されることの難しさと大切さを今まで以上に実感しています。
私は外科医としてもまだまだ半人前であり、小児外科医としては半半々人前なので、今は一人一人の先生達のやり方を見て習って真似ております。幸い熱く厳しく指導してくれる先生方が多く幸せな環境だと思います。また手術以外の症例も一つ一つが小児診療の経験値をあげてくれる大切な症例だと思い一例一例を大切にしていきたいと思います。
古来より男子三日会わざれば刮目して見よ との言葉があるように、今度、長崎の先生方に会ったときに全ての子供達を大人にしてあげられるグッドドクターになれているように日々精進していきます。


藤田拓郎先生 留学便り①
病院は12階建てです。最上階は世田谷が見渡せるレストランになっています。眺めがいいです。味もおいしいです。

藤田拓郎先生 留学便り②

藤田拓郎先生 留学便り③
病院のエントランスです。少し凝ったデザインになっています。端々に子供が興味がわきそうな要素がちりばめてあります。

藤田拓郎先生 留学便り④
小児外科の皆さまです。もう一人、この写真を撮ってくれている女性の先生がいらっしゃいます。

藤田拓郎先生 留学便り⑤
手術室の入り口です。森の動物たちの絵がかいてあり子供が少しでも怖くないように工夫してあります。希望されるときは術前手術室見学ツアーなども行っています。

Cleveland ClinicのTransplant Centerに留学中の松島肇先生より留学便りが届きました!

留学便り

平成30年6月より米国オハイオ州にあるCleveland ClinicのTransplant Centerにリサーチフェローとして留学させていただいております平成19年卒の松島肇です。クリーブランドは人口40万人程度の田舎町ではありますが、オハイオ州では州都のコロンバスに次ぐ第2の都市で、MLBのインディアンス、NBAの強豪キャバリアーズ、NFLのブラウンズの本拠地であり、5大湖の一つエリー湖の南岸に位置しております。現在渡米してから2か月が経過し生活もようやく落ち着いてきました。現在夏ではありますが、気温や湿度は日本に比べ低く過ごしやすく、この後やってくる長い冬が怖いくらいです。Clevelandはダウンタウンやクリニック周囲の治安があまり良くないこともあり、私は車で30分ほどの郊外にアパートを借りて生活しております。
 Cleveland Clinicは全米ホスピタルランキング2位の大規模な医療施設です。移植分野では肝移植が年間約150件、多臓器移植を含む小腸移植が年間約15件と全米有数のハイボリュームセンターです。肝移植外科には私を受け入れてくださった橋元先生をはじめとし、藤木先生、佐々木先生の3人の日本人スタッフが在籍しております。またスタッフに加え海外から来たクリニカルフェローが4人おり、ドナーがでるとクリニカルフェローに声をかけていただきprocurementに同行させていただくこともあります。小腸移植に関してはこちらにきてからすぐにあった他臓器移植の1例しかまだ見学することはできていませんが、短腸症候群に対するStep手術なども見学させていただきました。基礎研究に関しても小腸移植に関する動物実験の準備を進めています。
まだ始まったばかりではありますが、少しでも多くのことを学べるよう日々頑張っていきたいと思います。

松島先生留学便り①
クリーブランドクリニックの正面玄関。
とにかく大きいです。


松島先生留学便り②
週末に野球観戦にも行きました。
インディアンス対エンゼルスでネクストバッターズサークルにいるのは大谷選手です。


松島先生留学便り③
クリーブランドオーケストラの屋外コンサート。夏でも夜は結構冷えます。