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《学会報告》第13回 肝臓内視鏡外科研究会、第32回 日本内視鏡外科学会(夏田 孔史)

令和元年12月5日(木)~12月7日(土)、横浜市西区、パシフィコ横浜にて第13回 肝臓内視鏡外科研究会、第32回日本内視鏡外科学会が開催されました。以下は参加された夏田孔史先生からの報告です。


(肝臓内視鏡外科)
セッション名:要望演題 若手video award
演題名:当科における腹腔鏡下右葉切除

(内視鏡外科)
セッション名:Mini Oral
演題名:長崎大学における腹腔鏡下系統的肝切除術の手技と手術成績

<全体の感想>
 内視鏡外科と、それと併催された肝臓内視鏡外科で発表して参りました。肝臓内視鏡外科は若手video awardへ挑戦しましたが会場の先生からは厳しいお言葉をいただきました。まだまだ精進して頑張りたいと思います。
 
<会場からの質問>
Q:右肝管を特に確認せずに切っているが大丈夫か?
A:現在特に胆道造影やICGなどはしていない。(他の発表を聞いていても造影などをしていない施設は前後別々に処理したりしているようです。当科でも検討します)

Q:ICG15r:15%で右葉切除は耐術可能なのか?
A:15%を正常上限と考えている。またこの症例はアシアロシンチがやや解離して良好であったので問題ないと判断した。実際に術後の経過は特に問題なかった。

Q:Hangingは本当に必要?IVCの前を通すタイミングはもっと後でもよいのでは?
A:当施設の特徴である砕石位からの操作は肝門の視野はよい反面、実質切離の終盤は鉗子が遠くなってやりにくくなる印象がある。術野を手前に引き出して視野を確保するためにはHangingが有用と考える。ただ、現行は肝門操作の後、授動の際にチューブをIVC前面に通しているが、ご指摘のように胆管切離まで進めた後に通す方が時間短縮になるかも。

《学会報告》第32回 日本内視鏡外科学会(丸屋 安広)

令和元年12月5日(木)~12月7日(土)、横浜市西区、パシフィコ横浜にて第32回日本内視鏡外科学会が開催されました。以下は参加された丸屋安広先生からの報告です。


内視鏡外科学会に参加して参りました。
演題名:右aberrant V2 を伴う食道癌に対して腹臥位胸腔鏡下食道切除術を施行した1例

がん研有明
高橋先生
術前3D-CTはルーチンで行っていないのか?
→行っておりませんが、今回の症例を経験しましたので導入を検討します。

座長
埼玉医科大学佐藤先生
気管背側を走行する静脈(aberrant V2)は切っても問題ないのか?
→今回の様に還流域が細い場合は切離しても問題ないと考えているが、還流域が大きい場合は温存したほうが良いと思われる。

岡山大学
白川先生
細い静脈は切っても問題ないが、大量喀血の報告もあるため術前に3D-CTで確認できている症例は温存したほうが良いとのコメントを頂きました。

解剖変異報告が多いセッションでの発表でしたが、他の施設では食道術前にルーチンで3D-CTでの解析を行っているようでした。そのため、今後導入すべきかチーム内で検討したいと思います。

《学会報告》第32回 日本内視鏡外科学会(福本 将之)

令和元年12月5日(木)~12月7日(土)、横浜市西区、パシフィコ横浜にて第32回日本内視鏡外科学会が開催されました。以下は参加された福本将之先生からの報告です。


〈演題名〉
当院における中等症以上の急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術の成績

〈要旨〉
当院はTokyo Guidelines(TG)13を元に診療を行なっており、病状にはよるが待機手術となり得る症例も可及的早期に腹腔鏡手術をしている。目的はTG18の診療フローチャートに当院の中等症以上の症例を当てはめて分類しTG18の妥当性を評価すること。結語は、ハイリスク症例に対しても積極的に手術を行っているが当院の治療成績は許容範囲内のものであった。TG18は、手術拡大適応の可能性も示唆されたので今後のさらなる検討が必要と考えた。

〈会場からの質問〉

Q 術後合併症症例にCCI(チャールソン併存疾患指数)がより高得点であったという事実や傾向はありましたか?
A年齢による加点の影響もあるとは思いますが、合併症発生症例にCCI9点、10点と高得点のものがありました。高得点のものは危険という印象は受けました。


Q 大量出血した症例に開腹移行は見られましたか?
A 2例中2例開腹移行しました。

〈謝辞〉
発表に当たって、指導いただいた谷口先生、野田先生、井上先生、平原先生、松隈先生、足立先生、夛田先生、病棟を守っていただいた松本亮先生、ありがとうございました。

《学会報告》第13回 肝臓内視鏡外科研究会(大野 慎一郎)

令和元年12月4日(水)、横浜市西区、横浜コンベンションセンターにて第13回肝臓内視鏡外科研究会が開催されました。以下は参加された大野慎一郎先生からの報告です。


シンポジウム1 胆道疾患に対する腹腔鏡下肝切除術 
演題名:胆嚢癌疑診例に対する腹腔鏡下胆嚢床切除術

全体感想
肝臓内視鏡、膵臓内視鏡外科合同の大会で私は朝からイブニングセミナーまでほとんどの時間を膵臓内視鏡外科研究会に参加していた。発表施設は皆、いろいろな工夫を行いながら技術の向上を目指しており、大変刺激を受ける学会であった。私の発表は胆嚢癌疑診例に対する腹腔鏡下胆嚢床切除術をどのようなクライテリアで行うかというもので、現況の保険制度では慎重に適応を検討(胆嚢癌の術前診断は難しい、明らかに胆嚢癌を考えるものは開腹術)する必要がある旨を発表した。

質疑応答
①胆嚢癌疑診例に対し腹腔鏡下胆嚢床切除術を行った症例で胆嚢床側切除範囲を広げたら予後を改善させられたかもしれないというものはあったか。
  私達は深達度SSを越えていると判断した場合は開腹術に移行している、また肝転移再発を3例に認めているが、いずれも断端ではなく切除範囲(S4a+5)外のため切除範囲を広げても予後の改善は得られないと考えた。

②良性の可能性が高い腫瘍の場合、リンパ節サンプリングを行ってから肝切除を行うのではなく、先に肝を切除し迅速組織診断の結果でサンプリングを行うという症例があっても良いのではないか。という御助言を頂いた。

③リンパ節サンプリングの際のエネルギーデバイスの使用は熱損傷で遅発性胆道狭窄を来す可能性があるため慎重に使用してください。という御助言を頂いた。

《学会報告》JDDW2019(夏田 孔史)

令和元年11月21日(木)~11月24日(日)、兵庫県神戸市、神戸コンベンションセンターにてJDDW2019が開催されました。以下は参加された夏田孔史先生からの報告です。


演題名:生体肝移植右葉グラフトにおける静脈再建とグラフト再生率の検討

<全体の感想>
 JDDWに参加して参りました。学会場は相変わらずの混雑でした。私の発表は肝移植の静脈再建に関するもので、デジタルポスターの限られた時間で説明することが難しかったですが座長の先生は色々と質問してくださりありがたかったです。
 
<会場からの質問>
Q:同等の条件で静脈再建を行っていない対照群はない?
A:ご指摘の通りで当科の適応基準によって再建を行った群と行っていない群の比較であるため妥当性を直接的に示すデータではない。現在の適応基準より前の症例は解析ソフトによるvolumetryを行っておらずやはり比較は難しい。

Q:グラフトの開存率についてはどうか?
A:V8グラフトは40%程度が閉塞しているのに対してV5グラフトは全例で開存しており、このこともS5の還流が中肝静脈主体であることを示唆していると考える。